Ⅲ
自分の生まれ育った土地を誰かに知らせるというか、そういう行為は慣れていなくて、恥ずかしいような、何とも言えない気持ちであった。
好きだけれど誰かに誇れるようなものでもなくて、他所と比較できるほど外に出たことがなく、それでも少しでも楽しんでもらえたなら本当に良かったと喜ばしく思うのであった。
こんな人たちと私は付き合っているのだよ、というのも少しは示せた気もして、良かったなあと思う。こんな風ではあるけれど、それでもきっと大事なのだとは思う。
良かったと思うけれど、やはり自己評価としては下手くそであって、今後また来るときまでにはもう少しきちんと出来ると良いな、というように思った。
楽しかったです、とても。良い2日間でした。
安定しているのか不安定なのか自分でも良く分からず、とはいえ前者なような気もしている。
読まれるのを待っている本が堆積しはじめた。またもや増えていく。
本が並んでいる場所で眩暈に似たそれを起こしそうになって、楽しい気持ちになる。
欲しいと思う、読みたいと思う欲求に安堵。また馬鹿みたいに積み重ねています。
金魚を見てきました。ひとがいっぱいで待機列が長い。
予想を上回る混雑具合。ひととの距離が何とも、なんとも。
満員電車に乗れる気がしない、などと考えていたら、入場できた。
きれいでした。良いなあと思えど生で見れることはないと思ってたので。
途中から金魚を見ているのか画面を見ているのか分からなくなってしまったのが残念ではあったけれど、そういう楽しみ方と思えば、それもまたありでしょう。
日記を流すように読みました。
それでもやっぱり重たい。寄せられたことばたちもぎっしりとしていて、ぼんやりする。
ぼーっと画面を見ていたら、あっと思う女性が写っていて、それはすきな写真集のあの人で、すきな写真集のとてもすきな表紙を思い出しました。
あの冷たいような、温かい写真とすっと添えられたことばがとてもすきでした。