静電気

また5月がきたよ

 

この世は楽園ではなく地獄で、そこで歯を食いしばって、時々笑って生きていこうと思う。そう思える時と地獄なんてごめんだと、逃げ出したいと思う時があって。何もかも諦めて、適当にして、何となく生き延びれたらそれで良いじゃないのと思う時もある。

死にたいと初めて思った時のことはよく覚えていない。小学3年生の頃、窓の側に立って、死ねたら良いと思っていたことだけは覚えていて、だから最低でもその頃にはすでにそういう願望がちらついていたのだろうとは思う。

今まで死なないでいて、生きてきて良かったねと思う気持ちがないといえば嘘になる。そのまま明日も生きていたら良い。別に生きていて良いことなんて何もないんだけど。それでもそう思う。

でも全部砕いて、めちゃくちゃにして、何もなかったことにしたくなる夜が、昼が、朝がある。こんなにも死にたいと思うのだ。黙らせ方や目を瞑る方法がわからなくて、だから思う死にたさは短絡的だって、愚かだって笑うかもしれないけれど。私も笑ってしまうし。でもやっぱり死ねたら良いのにと思うことをやめられない。

それでもやっぱり死ねなくて、だから明日も明後日も来年も10年後もきっと、多分、自分で終わらせることのない人生を過ごしているんだと思う。それで良いんだよって笑ってくれるひとだってきっといる、いるんだろうと思う。信じがたいことだけど。それでもこんなに死にたいと思うのに生き延びていることを恥じている。自分に対して生きていてごめん、死んであげられなくてごめんと思う。だからもう死にたいなんて思いたくないのに。

それでも今日もうっすら死にたいと思っていて、何だかもう駄目で笑ってしまう。